前回Boot Campアシスタント(以下BCA)を使いWindows 10のUSB起動ディスクを作成しましたので、次は実際にインストール作業を行います。と言っても最終的にはUSBディスクと古いISOファイルが必要なく、BCAも不要だったということが分かりました。その条件は、2つ以上のシリアルATA装置ツリーのそれぞれのディスクにEFI パーティションが存在するという場合で、平たく言えばSSDを増設して2つ以上のディスクを持ちHigh Sierraが動くiMacやMac miniです。
BCAを使って正攻法で行くと最終的に「新しいパーティションを作成できなかったか、既にあるパーティションが見つかりませんでした」というエラーで進めなくなります。こちらの例はSATAツリーが1つなため成功していますが、なかなかトリッキー。
また、こちらの成功例はApple Careスペシャリストに問い合わせた結果、SMCとPRAMのリセットという回避方法で、幾つかの日本語ブログで同様の記事内容が参照できました。ただ、ディスクがFusion Driveということが幸いした様子。
BootcampでWindows 10… – Apple コミュニティ
実はこのエラーの前にもこのようなエラーでmacOSへ戻ることになってしまい、BCAを使う弊害の一つとなっています。
partitioning – Windows detects GPT disk as MBR in EFI boot – Super User
しかもこの問題はHigh Sierra限定のようで事態を複雑にしていました。
解決方法は、fdisk
コマンドかGPT fdiskを使うことに加え、次の簡単なものがあります。
以上のことから、比較的容易に分解ができるMac miniではSATA先頭ツリーのケーブルを抜いて実行する方もいらっしゃる様ですが、SATA先頭ツリーのディスクにEFIパーティションを作らない状態にする事を抑えておきつつ、Windows 10のインストールまでの準備は次の手順になります。
- High SierraのUSB起動ディスクを作り挿しておきます(
ネットブートはLion版になってAPFSを扱えないのでNGコマンド+オプション+Rであれば機種対応の最新版でブートするそう)。 - 全て(HDDとSSD)のディスクの内容を外部装置へTMバックアップし再起動します。
- OPTキーで上記1のUSBから起動します。
- ディスクユーティリティで初期化します。
SATA先頭ツリーのディスクはexFATに、増設したSSDはAPFSでフォーマットしMacintosh HDとBOOTCAMPという名前で(それぞれの容量は任意の)パーティションを作ります。先述した通り、SATA先頭ツリーのHDDにはEFIパーティションを作らない様にマスター・ブート・レコードのスキームにしてフォーマットします。
The Strange Storage: macOSでEFIパーティションを消去する
余談で、実際にはBCAを使って進めていたので「新しいパーティションを作成できなかったか、既にあるパーティションが見つかりませんでした」エラーで止まっている状態から、SHIFT+F10キーでDISKPART
コマンドを使ってclean
し、パーティションを作ってから手順3へという流れになりましたが、意図せずEFIパーティションを作らない事となり結果オーライ。
How to Bootcamp / Dual Boot Windows 10 on a mid-2011 iMac using USB - Macintosh HDへHigh Sierraをインストールして起動します。(TMバックアップからの復元は時間が掛かるので後回しに)
最新の(お勧めはWin10_1903_V1_Japanese_x64)Windows ISOファイルを開き、exFATにしたSATA先頭ツリーのHDDに複製します。- OPTキーで上記6のディスクから起動しWindows 10をインストールします。
ここまでに2日要しているので感想はと言うと…↓(次回インストール実行編へ続く)
更新11-1: 手順0番目として、Windows インストール後にインストールするサポートソフトウェアのバージョンを控えておきます。USBメモリがあればBCAのオプションメニューから先にダウンロードしても問題ありません(但し時間が掛かる)。
ダウンロードページの詳細画面には対応機種が書いてありますが、参考までiMac mid 2011用は、Boot Camp Support Software 5.1.5621になります。