OKR本引用集


  • OKRはオープンソース、オープンシステム、オープンウェブなど、オープンをデフォルトとする組織にふさわしい透明性をもたらした。また「良い失敗」や、この時代を代表する野心家2人の挑戦を後押しした。
  • 会社員が同じ方向に向かって突っ走らなければならない小規模スタートアップ企業にとり、OKRは生き残りに必須のツールだ。
  • 一方、急速に拡大している中規模の会社では、OKRは業務遂行のための共通言語となる。
  • OKRは創業者たちの「発想を大きく(Think big)」という精神をシンプルなツールに落とし込んだものと言える。
  • 組織にOKRが浸透すると、能力主義が年功主義を駆逐する。管理職はコーチとなり、メンターとなり、戦略を描く様になる。言葉より行動(そしてデータ)がモノを言う。
  • やたらと頑張っているのに、まったく成果をあげていない人があまりに多い。ーアンディ・グローブ
  • あなたが何を知っているかなど、どうでもいい。知識は二の次、何より重要なのは実行である。ハーバードでもそんな話は聞いたことがなかった。
  • ただ厳密にいうと、グローブの「目標と主要な結果」は無から生まれたのではない。その原型は存在した。グローブはウィーン生まれの伝説的思想家で、「近代的」経営理論の先駆者でもあるピーター・ドラッカーの手法に従ったのだ。
  • 科学的経営とは「従業員にすべきことを正確に理解させ、それを最適かつ最も安価な方法で行わせることである」と。その結果誕生したのが「明快な階層組織である。そこには命令を下す者と、それを受けてなんの疑問も持たずに実行する者しかいなかった」とグローブは指摘した。その半世紀後、テイラーとフォードのモデルを完全に否定したのが、大学教授、ジャーナリスト、そして歴史家でもあったピーター・ドラッカーだ。
MBOOKR
「何を」「何を」「どのように」
年次四半期ごと、あるいは年次
非公開、タコツボ化公開、透明性
トップダウンボトムアップあるいは水平展開(〜50%)
報酬と連動報酬とはほぼ完全に分離
リスク回避積極的、野心的
MBO vs OKR
  • 若者のあいだで時間厳守は時代遅れの価値観と見られていた。若手技術者も例外ではなく、インテルも新入社員に出勤時間を守らせるのに苦労していた。
  • 問題解決の最善の方法は「創造的対立」、すなわち「相手と直接、率直に、歯に衣着せず向き合うこと」だと信じていた。
  • 目標はボトムアップで
    組織や個人の意欲を引き出すには、上司と相談しながらOKRのほぼ半分を自分で決めさせるとよい。すべての目標をトップダウンで設定すると、意欲は削がれてしまう。
  • 押しつけない
    OKRは優先事項を決定し、その進捗をどのように測るかを決めるための協力的な社会契約と言える。会社全体の目標についての議論がまとまっても、それに付随する「主要な結果」についてはまだ議論する必要がある。目標達成を最大限促すには、協力的な合意形成が不可欠だ。
  • 常に柔軟な姿勢で
    事業環境が変化し、現在の目標が現実的ではない、あるいは妥当性を失ったと思われるときには、サイクルの途中でも「主要な結果」を修正したり、場合によっては捨ててもいい。
  • 手段であって、武器ではない
    「OKRという仕組みは、個人の仕事のペースを管理するためのものだ。自分自身のパフォーマンスを測るために、社員にストップウォッチを握らせるようなものである。勤務評定の根拠となるような正式文書ではない」とグローブは書いている。リスクテイクを促し、力の出し惜しみを防ぐには、OKRとボーナスは切り離す方がいい。
  • 部屋を掃除せよ、と部下に指示するのは構わないが、どの箒を使うかまで指示すべきだろうか。
  • 人の価値は、どのような能力があるかより、どのような選択をするかでわかる。ーJ. K. ローリング
  • 成功する組織は、決定的な違うを生む可能性があるごく少数のプロジェクトにフォーカスし、それほど緊急ではないことは後回しにする。
  • 効率的な目標設定システムは、経営トップの規律ある思考から始まる。リーダーは何か重要か選択することに、時間とエネルギーを注がなければならない。
  • OKRが野心的なものであればあるほど、重要な評価基準を見逃した場合のリスクは大きくなる。数値目標を追求しつつ、品質を守るための方法の1つが、「主要な結果」を対にすることだ。
  • OKRシステムがしっかり機能している組織では、トップダウンで「とにかくもっと働け」と指示が出されることがなくなる。上司は指示の代わりに、こう問いかけるようになる。「一番重要なことはなんだ?」
  • OKRシステムが卓越した組織にもたらすものの1つが、フォーカスである。
  • 「優れた経営とは、一見重要度が同じような数多くの活動のなかから、圧倒的に影響力の大きいものを1つか2つか3つ選び、そこに集中する能力にほかならない」とグローブは書いている。
  • 正しい目標を選ぶには、フォーカスが欠かせない。それはもみ殻からOKRという小麦をより分ける作業とも言える。
  • 起業家の3つの合言葉を知った。
    ・問題を解決せよ
    ・シンプルなプロダクトをつくれ
    ・ユーザーと対話せよ
  • ヌナが手痛い失敗を通じて学んだものは、体系的な目標設定を定着させるには、まず経営幹部がそのプロセスにコミットする必要がある、ということだ。
  • 優秀な人材を採用するのは、指示して何をやらせるためではない。何をやるべきか、指示してもらうためだ。ースティーブ・ジョブズ
  • ソーシャルメディアの台頭によって、透明性は私たちの日常生活のデフォルト設定となった。透明性は優れた経営への近道でもある。
  • アメリカの労働者1000人を対象とする最近の調査では、92%が「同僚に業務の進捗状況が公開されているほうが目標達成の意欲が高まる」と回答した。
  • ハーバード・ビジネス・レビュー誌によると、従業員が会社の目標に対してアラインメントできている会社は、業界上位に入る確率が同業他社の2倍以上である。
  • 目標はパフォーマンスを高める。しかし企業の上から下へ、目標を伝達するのに膨大な時間をかけるのは、むしろ逆効果だ。
  • 上意下達の逆は、グーグルの実践する「20%ルール」かもしれない。
  • マイクロ・マネジメントは、マネジメントとして間違っている。健全なOKR環境では、アラインメントと自律性、共通の目標と独創の自由のバランスが取れている。
  • ときには「主要な結果」を無難なものにする動きも見られた。「この対象にメールを送信する」「この対象にはプッシュ通知を送る」といった具合に。目標が野心的で難しいものであるほど、「主要な結果」は保守的になるようだった。典型的な「想定外の効果」である。
  • 「直接的な経験からの学びは、振り返りと組み合わせるとさらに効果が高ま。振り返りとは、経験で得られた主要な教訓を統合し、抽象化し、言語化することだ」
  • 哲学者で教育者でもあるジョン・デューイは、さらに一歩踏み込んでいる。「われわれは経験からは学習しない。(中略)経験を振り返ることで学習するのだ」と。
  • 私はアンディ・グローブが「主要な結果」を使って社員の活動を管理する様子を見てきた。また日本企業からは社員が失敗したときにどう対処すべきかを学んだ。
  • 慈善事業の世界では「目標」と「ミッション」を混同する人があまりに多い。
  • 大きな目標を設定するより、それを分解していくほうが難しい。
  • OKRは私たちをコンフォートゾーンのはるか先へと押し出す。
  • ビル・キャンベルはよくこう言っていた。「企業はイノベーションを続けなければ、死んでしまう。繰り返しではない、イノベーションだ」。保守的な目標設定はイノベーションの芽を摘む。イノベーションは酸素のようなもので、それなくしては私たちは生きていけない。
  • 「たいていの人は、いろいろなことをはなから不可能だと思い込む傾向がある。現実世界の物理学から出発し、本当は何が可能かを確かめようともしない」
  • 私の意見では、リーダーは控えめなストレッチ目標を最低1つは設定するのが良いと思う。
  • いいかい、われわれの業界では、うんざりするほど厳しい目標を掲げ、それを達成しなければならない定めなんだ。そして10ミリ秒ほど勝利を祝ったら、すぐに次のきわめて達成困難な目標を定め、やり遂げなければならない。
  • 1つは1分間で、蝶ネクタイの結び方を手早く簡潔に説明する。2本目は10分間で、ジョークを交えて本当におもしろく説明する。グーグル検索で働く社員なら、迷わずこう答えるだろう。「もちろん1つめだ。」
  • 1日10億時間というのはとてつもない数字に思えるが、世界の1日あたりのテレビ視聴時間の20%にも満たない。
  • ピーター・ドラッカーでさえ、数字だけに頼るマネジメントの限界は認めていた。「マネジャーが果たすべき第1の役割は、人間関係にかかわるものだ。他者との関係、相互の信頼感の醸成、コミュニティの創出である」と語っている。アルバート・アインシュタインもこう言っている「数字で表せるものがすべて重要とは限らず、また重要なものがすべて数字で表せるとは限らない」
  • フォーチュン500企業の10%は、すでに昔ながらの年1回の勤務評定をやめた。
年次パフォーマンス管理継続的パフォーマンス管理
年1回のフィードバック継続的フィードバック
報酬と連動報酬とは切り離されている
指示的/高圧的コーチング/民主的
結果に注目プロセスに注目
弱みに主眼強みに主眼
バイアスがかかりやすい事実に基づく
年次パフォーマンス管理と継続的パフォーマンス管理の比較
  • 継続的パフォーマンス管理に移行する場合、その第一歩は単純明快だ。報酬(昇給とボーナス)とOKRを切り離すことである。
  • 目標管理はリーダーとコントリビューターのあいだの継続的な未来志向の話し合いで、リーダーは主に5つの問いを投げかける。
    ・今、何に取り組んでいるのか?
    ・状況はどうか。OKRの進捗は?
    ・業務の妨げになっていることはあるか?
    ・もっと成果をあげるために、私ができることはあるか?
    ・あなたのキャリア目標を達成するためには、どのように成長する必要があるのか?
  • グーグルではOKRが評定に占める割合は3分の1以下だという。
  • アンディは面談では部下のほうが9割方話すべきだと考えていた。
  • 職場の対話が日常の一部となれば、マネジャーの役割は監督から教師、コーチ、メンターへと変わる。
  • 「フィードバックとは観察と経験に基づく他者の意見であり、自分が他者にどんな印象を与えているかを教えてくれるものだ」
  • 「今日の労働者は何をすべきか命令されるものではなく、エンパワーメントとインスピレーション(知的刺激)を望んでいる。マネジャーからフィードバックが来るのを1年待ちづづけるのではなく、自分からマネジャーへフィードバックを返したいと望んでいる。定期的にマネジャーと目標を議論し、仲間とそれを共有し、互いに進捗をトラッキングしたいと考えている」
  • 発展途上の組織では、フィードバックは人事主導で、スケジュールも決められているのが通常だ。もっと熟成した組織では、フィードバックは適宜リアルタイムに、さまざまな方向から提供される。
  • OKRは360度評価(ピア・ツー・ピア・フィードバック)を促すので、組織内の縦割りはすぐに過去の遺物となるだろう。
  • 承認はCFRのなかで最も過小評価され、最も理解されていない構成要素だ。同じ企業で長年働き、金時計をもらうことが夢であった時代は終わった。今日の承認は、パフォーマンスに連動した水平的なものだ。
  • 積極的に社員を承認する企業は、そうでない企業と比べて社員の自発的退社が31%少ない
  • スタートアップ企業の多くは、あまり積極的に体系的目標設定に取り組もうとしない。「そんなものは必要ない」「猛スピードで前進するのみだ」「走りながら解決すればいい」と。実際、解決できることも多い。だがそれは会社が大きくなる前に、社員にマネジャーになる準備をさせる機会を逸することだと私は思う。企業としてこのような習慣を早めに身につけておかないと、結末は次のどちらかになる。事業が経営陣の能力では追いつかないほど拡大し、破綻するか、成功したのに経営陣がお払い箱になる。
  • どんな組織にも、自己主張が強い人はいる。意見が通らなくても、再びそれを持ち出すことを厭わない。しかしおとなしい人の意見はそれほど聞いてもらえず、ニーズが無視されることもある。OKRという枠組みは、各部門に同等の発言力と重みを付与する。誰も黙って苦しむ必要はない。というより、それは許されない。OKRの目的は、そういう人々の目標を他の人々と同じようにスクリーンに映し出し、コメントや支援を受けられるようにすることだ。
  • このような仕組みがなかったら、マイクは製造チームの責任者を呼びつけて、「いったいどういうつもりだ?さっさと仕事をしてくれよ、こっちはずっと待っているんだから!」と非難するかもしれない。それより「僕の『主要な結果』の達成が危なくなっているんだ」と言うほうが穏やかで、建設的だ。
  • 私は面談を次の3つの問いから始めることが多い。
    ・君は何をしているときが楽しい?
    ・何をしているとエネルギーを消耗する?
    ・君の理想の仕事を説明してくれないか?
    続いて、こう言う。「わかった。今度は私が君に期待することを言うよ。1つめは常に本当のことを言ってほしい。2つめは常に正しいことをしてほしい。」
  • 文化とは、組織で働く人が同じことを意図していて、しかもそれが重要であるという確信を持つための共通言語だ。
  • 「文化は戦略を簡単に打ち負かす」
  • 「簡単に言えば、文化とは価値観と信念であり、企業内での仕事の仕方、その正しい姿についての知識である。要するに強固で前向きな企業文化は絶対的に必要である、ということだ。」
  • 企業文化の価値観に従っている人、すなわち知的な企業市民は、同じような状況で一貫した行動をとる。これは経営者が堅苦しいルール、手順、規定から生じる非効率に悩まされずに済むことを意味する。(中略)経営陣は、信頼の基盤となる共通の価値観、目標、手法を開発し、育てていかなければならない。どうすればそれができるのか。1つの方法は説明すること、明文化することである。(中略)それ以上に重要なのが率先垂範することである。
  • 「プロジェクト・アリストテレス」では、次の5つの質問への答えがイエスであるほど、傑出した成果に結びつく傾向が高いことがわかった。
    ・体系的で明確:チームの目標、役割、実行計画は明確化?
    ・心理的安全:このチームでは不安や恥をかくことを恐れずにリスクを取れるか?
    ・仕事の意義:チームの仕事は、各メンバーが個人的に重要と思えることか?
    ・信頼性:質の高い仕事を期限内に仕上げることにおいて、お互いを信頼できるか?
    ・仕事の影響:自分たちがしていることが重要だと心から信じているか?
  • モチベーションの高い企業文化は、2つの要素(ファクター)に支えられていると結論づけた。「触媒ファクター」は「仕事を支援する行為」と定義され、OKRとよく似ている。「そこには、明確な目標の設定、自律性の付与、十分なリソースと時間の提供、仕事の支援、問題や成功からの率直な学び、自由な意見交換が含まれている」。一方「栄養ファクター」は「個人間の助け合いの行為」とされ、「敬意と承認、激励、安心感、連帯意識を感じる機会」などCFRと驚くほど共通点が多い。
  • オープンソースでハイパー・コネクテッドな今日の世界において、企業を特徴づけるのは製品群や市場シェアではなく、その行動だ。最近会ったとき、ダヴは私にこう言った。「他者にまねされたり、コモディティ化しないのは文化だけだ」と。
  • 「従業員が次にやるべき仕事をこなせばよかった時代、つまり指示されたとおりに動けばよかった時代には、文化はさほど重要ではなかった。だが今、私たちが身を置くのは、従業員に次にやるべき正しい仕事をしてもらわなければならない時代だ。ルールブックを見れば、やってよいことといけないことは書かれている。しかしやるべきことを見きわめるには、文化が必要だ」
  • 「誰もが心を開き、真実を共有し、他者を巻き込み、自分をさらけ出す。そんな『積極的透明性』ほど強力な文化はない」
  • 「協力すること、すなわち他者とつながる能力こそが、成長とイノベーションの原動力だ」
  • まずは「正しい人たちをバスに乗せ、間違った人たちをバスから降ろし、そして正しい人たちに正しい座席を割り振ること」が必要だ。
  • 「どんな業界においても、成功の土台はコストの透明性、品質、サービス、そして選択肢の豊富さで決まるだがそうした原則は医療業界にはまったく当てはまらない。システムそのものが完全に不透明だからだ。」
  • 受動的攻撃アプローチ、つまり消極的に取り組んでプロジェクトを頓挫させる姿勢だ。
  • 「互いに責任を押し付け合うような職場で働きたい人などいない」
  • つまるところ文化とは、誰を採用するか、そして採用した人がどんな価値観を植えつけるかで決まる。
  • 目標設定は科学より芸術に近い。
  • 「かつては『オレはサービス、おまえは営業。つべこべ言わずに自分の仕事をしろ』といった空気があった。それが今では『オレはここにいるぞ!何か力になれることはないか』に変わった。」
  • ビル・ゲイツはDATAへの助成金は人生で最も有益な投資だったと語っている。
  • 途上国では毎年1兆ドルが汚職で消えていることが明らかになった。
  • 情熱とOKRは相性がいい。
  • OKRはツール、プロトコル、あるいはプロセスと見ることもできる。だが私のイメージとしては、発射台が一番近い。
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